岩崎書店「いのちのえほん」シリーズ
先日『とにかくさけんでにげるんだ』という子どもを狙った犯罪についての絵本を紹介しました。
『とにかくさけんでにげるんだ』は岩崎書店「いのちのえほん」というシリーズの6冊目で、このシリーズは20冊くらいあります。
どの絵本も障がい・病気・災害死などがテーマになっていて、まさに「いのち」について考えさせられる内容です。
子どもも5・6才になると、あの子はなにか普通と違うとか、死んじゃったらどうなるのとか、軽い気持ちでは答えられないような質問をしてくることがあります。
そういう純粋な疑問に、誠実に応えてくれる絵本たちです。
いくつか紹介します。
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『オチツケオチツケ こうたオチツケ』
『たっちゃん ぼくがきらいなの』
ADHDのや自閉症の子どもを描いた絵本です。
わが家の子どもたちが通う幼稚園では発達障害やダウン症などの子どもを積極的に受け入れており、そういったお友達が身近にいる環境で過ごしています。
「〇〇くんっていつもうるさいんだよ。」「ちゃんとお集まりできないの。なんでだろう。」と常々不思議がって(迷惑がって)いました。
ADHDや自閉症は、生まれつきのもので、みんなみたいに上手にできないけれどそのお友達が悪い子なわけではないということを話しました。
『今日からは、あなたの盲導犬』
『みえないってどんなこと?』
『いのちは見えるよ』
目の不自由な人のお話です。
6才の次女は盲導犬というものに興味津々で、「盲導犬はお店にも入れるの?大きい犬がなるって決まってるの?」と質問攻めにあいました。
『いのちは見えるよ』は盲目の女性が赤ちゃんを産むお話なのですが、気に入ったようで何度も自分で読んでいました。
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『ぼくのいのち』
『おにいちゃんがいてよかった』
病気を経験して自分の命について考える子どものお話と、病気で兄弟を亡くした子どものお話です。
このへんは読み聞かせていると自分が泣いてしまうので、自分で読んでほしい絵本です(^-^;。
『ふしぎふにゃふにゃフランケン』
『おんちゃんは車イス司書』
『おばあちゃんのさがしもの』
大人の障がい者や病気のひとのお話です。
『ふしぎふにゃふにゃフランケン』は小児まひで身体が不自由になってしまった保育士と園児の交流。
『おんちゃんは車イス司書』は、4才で小児リウマチにかかり車イス生活になったけれど、全国初の「車イス司書」となり活躍している河原正実さんのお話。
『おばあちゃんのさがしもの』は大好きなおばあちゃんがアルツハイマー病になってしまうお話です。
大人の障がい者と接する機会はあまりありませんが、街中で見かけたときなどに子どもが「あの人、変なの~」と笑ったりしたら悲しいことです。
きちんとした知識を持つことが、優しい心を持つ第一歩だと思います。
『ひまわりのおか』
『希望の牧場』
東日本大震災の被災地の、その後のお話です。
『ひまわりのおか』は津波でたくさんの児童が亡くなった大川小学校の子どもの母親たちが、丘の上にひまわりを植えて育てながら、亡くなった子どもたちとの思い出を振り返るお話です。
これは小4の長女が号泣していました。
こういう本で泣けるということは、いま一緒にいられることのありがたさもわかる年齢になったということでしょうか。
大人は・・つらすぎて読み聞かせなんてできません。
『希望の牧場』は福島第一原発の近くにあった牧場に残って、牛たちの世話をし続ける「牛飼い」のお話です。
森絵都さんが書いています。この牧場は有名ですね。
放射能で汚染されて肉牛としてはもう価値がないけれど、エサを欲しがる牛たち。世話をし続ける牛飼い。
いのちってなんだろうと一番考えさせられるのはこの本かもしれません。
しかし、幼稚園児にはまだ理解できないようなので、この本はもう少し大きい子向けですね。
まとめ
うまく説明できそうになかったり、子どもにはわからないと思って避けてしまいがちな話題かもしれません。
でも、親としてひとつひとつ丁寧に説明してあげることが、子どもの世界を広げることにつながると思います。
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