書き言葉で話す長女
わが家の長女は2才ですでに日本語ペラペラでした。
いわゆる赤ちゃんことばも、かわいらしい言い間違いも、舌足らずも一切なく、わたしも自然と「小さな大人」として接してきたように思います。
赤ちゃんの頃から本の虫だったので、語彙も十分にあり普通に話していて困ることはありませんでした。
(末っ子の長男はいまだに「さしすせそ」が言えず、あんまりかわいいのでもうすぐ4才なのに思いっきり赤ちゃん扱いしています・・(笑)!)
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長女は、本で知った言葉を会話の中で使おうとする癖があります。
昔話ばかり読んでいた5才くらいに時には、頂き物の梨を「みごとな梨!」と言ったり、おにぎりを「にぎりめし」、おはぎを「ぼたもち」と言って祖母を驚かせていました。
書き言葉と話し言葉の区別がついていません。それは現在も続いていて、先日は
- 好き嫌いをする次女に対して「パプリカを食べないなんて、万死に値するよ!」
とか
- 日能研の振替テストで新小3が騒いでいて、うるさくて集中できなかったとき「4年生はみんなこめかみに青筋を立てていたよ!」
とか言っていました。
なんか大げさですが(笑)、まぁ使い方としては間違っていません。
難しい言葉を使おうとするあまり間違えていることもあり、「未練を晴らす!」とよく言っています。
「晴らす」のは「無念」であり、「未練」は「残る・ある」または「たらたら」ですよと何度も教えていますが、なかなか直りません。
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『天久鷹央の事件カルテ』シリーズ
そんな長女が現在はまっている本が『天久鷹央の事件カルテ』シリーズです。わりとライトな感じの医療ミステリーです。現在5冊くらい出ています。
1月の冬期学力診断テストの国語で「かみころす」と「かみしめる」がわかったのは、この本のおかげだったそうです。
長女が「面白いからママも読んでみて」と猛烈におすすめしてくるので、先日何冊か読んでみました。感想は・・
肩の凝らないミステリーで、謎解きも爽快な、大人が読んでもちゃんと面白い小説でした。
主人公はアスペルガー症候群の天才女医で、その頭脳を駆使して診断の難しい難病や犯罪トリックを見破ります。
コンビを組む男性外科医とのやり取りが軽妙で、そのおもしろさが長女のツボなのではないかと思います。
大人が読むにしてはキャラクターがまんがチックなので、小学校高学年~中高・大学生くらい向けでしょうか。
昔でいうところの、赤川次郎(三姉妹探偵団とか、三毛猫ホームズとか)みたいだと思いました。
感心したのは、ストーリーはわかりやすいのに、言葉づかいは平易でなく大人の語彙で書かれていることです。
- 剣呑な視線を投げかける
- 顔を睨め上げる
- 図星を指される
- 舐めるように観察する
- 沈黙が下りる
- かぶりを振る
- 心の琴線に触れる
少し読み返してみただけでも、小学生には難しいけれどいずれは知って欲しいことばがたくさん出てきます。
そしてストーリーが易しく登場人物のキャラがたっているので、わからないことばでも意味が想像しやすいのです。
長女は夢中になって読んでいるので、きっとスポンジのように未知の語彙を吸収していると思います。
ほんとうに、本は心のごはんだな、と思います(*^^*)。
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