戦争映画を大きく分けると
- 第二次世界大戦
- ベトナム戦争
- イラク戦争
を題材にしたものがあります。
ここでは、おもにアメリカ軍が主人公の映画のことを書きます。
ストーリーは全部違うし、どれも悲惨で残酷なことには変わりありません。
しかし扱う戦争によって、共通した雰囲気があるように思います。
第二次世界大戦では、ナチスドイツや日本という侵略側が悪という前提があるので、アメリカ軍は正義として描かれます。
本土に帰れば英雄。
美談に描かれているものも多く、ラストは感動的だったりします。
- メンフィス・ベル
- プライベート・ライアン
- ハクソー・リッジ
- ミッドウェイ
など。
対してベトナム戦争は、全体的にウンザリ感が漂っています。
ベトナム戦争は、ベトナムが社会主義になりそうなのを阻止するためにアメリカがしゃしゃり出た戦争です。
米ソ冷戦の代理戦争であって、それはただの覇権争いなので悪者がいるわけではありません。
ベトナムの農民も協力的でないし、米兵が虚しくなるのも仕方がありません。
矛盾を感じたり、仲間割れをしたりしているイメージ。
帰還兵が精神を病む映画も、ベトナム戦争が多いです。
- プラトーン
- 地獄の黙示録
- ジェイコブス・ラダー
- 7月4日に生まれて
- ランボー
など。
イラク戦争は、ベトナム戦争のウンザリ感をもう少し割りきった感じです。
明らかに自分たちより弱い国に大軍で攻撃し、核があると決めつけて制圧しようとします。
自分たちが正しくないかもしれないことに気が付きつつ、割りきって戦っているイメージ。
こちらも市民がテロばかり起こして、戦争には勝ったのに兵士が死んでいくやるせなさがすごいです。
イラク戦争の米兵って、ずっと下ネタばっかりしゃべっています。
ストレスが大きすぎることの表れなのかもしれません。
- ハート・ロッカー
- アメリカン・スナイパー
- ジャーヘッド
- グリーン・ゾーン
など。
戦争映画は観ていて楽しいものではありませんが、事実を知るという意味で必要なことだと思っています。
ただ「戦争は残酷だから嫌い」という感想で終わらせるのではなく、戦争の背景を知り、雰囲気を感じることで、世界史の勉強にもなります。